【退職報告ツアー・三日目】湯田中温泉 よろづや

小布施を離れ湯田中に向かいます。

今から29年前、平成6年(1994年)12月の長野出張で最初に止まったのが湯田中温泉の「よろづや」でした。長野オリンピックの前であり、平成9年(1997年)の長野新幹線開通前のことでした。長野駅に着いて長野電鉄に乗り換えて湯田中まで行ったのですが、長旅で疲れてしまいました。その時に入った古い湯船と趣のある露天風呂を思い出し、湯田中で始まった長野での仕事の締めくくりとして今回のツアーの最終日は「よろづや」で過ごすことにしました。

湯田中駅前では送迎バスが待っていましたが、温泉街を見たくて宿まで歩くことにしました。15時過ぎだったからか多くの店は閉まっています。コロナ禍の影響で廃業した店もあるのかもしれません。坂道をゆっくり歩いて宿に到着。

29年前に泊まった時は木造の宿だったと思うのですが、コンクリート造りの建物だけしかありません。二日前にI氏から数年前に火事があったという話を聞いていましたので、昔泊まった部屋は焼けてしまったのかもしれません。

暖簾には寛政年間創業とあります。200年以上の歴史があるようです。チェックインしてからロビーで抹茶をいただきました。

中居さんに部屋まで案内していただきました。部屋に入ると七畳の和室に十畳の和室が繋がっており、トイレと洗面所、内風呂もありました。荷物を解いて温泉へ。有名な桃山風呂は22時までは女湯なので、もう一つの東雲風呂に入りました。こちらはモダンな感じで露天風呂や露天のジャグジーもありました。気温が下がっているので外風呂は温度が下がっていて寒いのですぐに内風呂に戻りました。


部屋に戻って夕食を待ちます。以前は部屋まで料理を運んでくれたのですが、今は朝夕とも別の階まで降りて行っていただくようになっています。部屋に案内されて夕食が始まります。お品書きはこんな感じ。

食前酒と前菜が準備されていました。

前菜は左から赤西貝スモークと生ハムチーズ巻き、エンガワ山葵和え、南京零余子寄せ、蕗当座煮。「零余子」の意味は分かりませんでしたが、何かの実であることは判りました。後で調べると「むかご」と読むのだそう。

食前酒は梅酒です。生ビールをいただきました。

椀が運ばれてきました。牡蠣吉野打ちとあるので牡蠣を葛で包んで蒸したのでしょう。牡蠣は苦手なのですが、牡蠣の生臭さも消えていて美味しくいただけました。出汁も美味しく感じます。

続いて運ばれてきたのは刺身です。奥が信州サーモン、手前左が信州大岩魚、右が佐久鯉です。岩魚はネットりしていてとても美味しく感じます。鯉は初めていただきましたが、臭みもなくこちらも美味しくいただけました。

次に運ばれてきたのは凌ぎの蕎麦でした。蕎麦は調理人が打っているとのこと。麺も出汁もとても美味しくいただきました。

焼き物は岩魚塩焼き。川魚は苦手なのですが添えてあったレモンを絞ると川魚の生臭さが消えて食べ易くなりました。

台の物は信州プレミアム牛ステーキ。岩塩や自家製ポン酢でいただきます。薬味を組み合わせていただきます。旨みが感じられる肉でした。

ビールがなくなったので追加でグラスビールを注文。

蒸し物は鮭芳年蒸し。鮭にもち米で包んで蒸したようです。

鮭の生臭さが強く食べることができませんでした。

食事はご飯と香の物(野沢菜漬け、戸隠大根味噌漬け)と味噌汁です。お腹がいっぱいになりました。ご飯が終わったので水菓子をお願いしました。

左側は柿ゼリーとシャインマスカットです。

柿のゼリーは初めていただきました。ほのかな甘みが美味しく感じます。

右は雪下人参のシャーベット。ほのかに人参の味がします。甘さを抑えてあるので美味しくいただくことができました。

品数も多く、とても丁寧に作られていて満足できるお料理でした。ご馳走さまでした。


夕食を終えたら温泉に入るつもりでしたが、部屋に帰ると布団が敷かれていて、疲れたこともあって温泉は翌朝に入ることにして、寝てしまいました。