【退職報告ツアー・三日目】朝食と葛飾北斎と栗おこわ

ホテルで朝食をいただきました。

いつも丁寧な料理で美味しくいただいています。納豆が大鉢から取り分ける形に変わっていました。とても美味しい納豆でした。

蕎麦もあったのでいただきました。

最後はコーヒーで締め。いつも美味しくいただいています。ご馳走さまでした。


長野での二日目は小布施に移動して北斎館に行くことにしていました。長野電鉄長野駅で切符を買って入ろうとすると小布施行きの電車に乗るには少し待たなければならないこと、次の便は特急なので特急券が必要なことを教えていただきました。待合コーナーで時間を潰します。外国の方が多くいらっしゃいました。特急スノーモンキーに乗って小布施へ。

北斎館に来たのは何回目でしょう。

東京で勤務していた時には「すみだ北斎美術館」にも伺って多くの浮世絵を観ましたが、今回は企画展として「摺物」が取り上げられています。

「摺物」という言葉は初めてでした。解説によると趣味人が作成させた小さな木版画で、精巧で凝った版画になっています。筆でこれだけ細かな絵が描け、それを版画に掘り上げる技術に驚きました。

葛飾北斎の「冨嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五十三次之内」など、今日よく知られている「浮世絵」の多くは、販売用の商品として制作された作品です。その一方で、注文制作による、いわば私家版の木版作品が作られることもありました。「摺物」と呼ばれるそれらの作品は、正月や季節の節目に仲間内で配布され、あるいは、襲名披露や唄や踊りの発表会の告知のために制作されました。このような受注生産の木版作品にも注文者の依頼に応じて浮世絵師が筆をとっていたのです。
注文品のために生産数が限定される摺物は、今日では馴染みの薄い作品群かもしれません。しかしながら、商品としての採算を考慮せずに制作された摺物の中には、空摺や金銀摺のような高度な彫り・摺りの技術を用いた作品もあり、商品としての浮世絵版画とは一味違った魅力をそなえています。
北斎は、その長い画業を通じて多くの摺物作品をのこしていますが、摺物の制作にとりわけ注力し、多数の作品を作ったのが「宗理」という画号を用いた時期です。画業の前半にあたるこの時期に、狂歌師との関係を深めた北斎は、彼らの歌に絵を添えた狂歌摺物を多数制作しています。錦絵や肉筆作品の影に隠れがちな摺物作品ですが、北斎の画業の中でも無視することの出来ない分野であることは間違い有りません。北斎館には、北斎やその弟子の作品を中心に摺物作品が収蔵されており、なかでも宗理時代の狂歌摺物がまとまって収蔵されていることが大きな特徴です。
本展では、これら館蔵作品を通して、知られざる摺物の魅力に迫ります。江戸の趣味人達が仲間内で楽しんだ、ひとひらの繊細な世界をどうぞお楽しみください。

面白い企画展でした。翌日が最終日だったのでラッキーなタイミングでの訪問となりました。


お腹もこなれてきたので北斎館のすぐ横にある北斎亭で栗おこわをいただくことにしました。店に入ると団体客の食事が終わったようで、すぐに席に案内されました。注文したのは「一茶御膳」。

栗おこわ、鮎の甘露煮、卵焼き、蕗漬け、そばスープと味噌汁のセットです。

栗おこわはホクホクとした栗が入っていてほのかに塩味が付いたおこわと良く合います。

右上がそばスープ。ポタージュのような味わいでした。鮎の甘露煮も美味しくいただきました。

味噌汁は和布の味噌汁でした。