有給休暇を絡めて久米島に行くことにしました。那覇を昼過ぎに出てのんびり島を回るコースです。まずは那覇空港の「中国レストラン 花林」で腹ごしらえ。
久米島は沖縄本島の西100kmにあり、その間には慶良間諸島や渡名喜島が点在しています。那覇空港から久米島空港までは所要時間40分で飛行時間は30分足らずなので、空港を飛び立って水平飛行に入ってすぐに降下に入るという感じです。午後2時に那覇空港を飛び立って午後3時には久米島空港に降り立っていました。往路の機材は宮古島からの帰りに乗った「さくらジンベエ」でした。 久米島は沖縄県内で第五位の面積を持つ島だそうです。5位とは言いながら4位の宮古島に比べると3分の1程度の広さです。
順位 | 島名 | 面積(㎢) | 市町村名 |
1 | 沖縄本島 | 1,206.98 | |
2 | 西表島 | 289.62 | 竹富町 |
3 | 石垣島 | 222.24 | 石垣市 |
4 | 宮古島 | 158.87 | 宮古島市 |
5 | 久米島 | 59.53 | 久米島町 |
久米島空港で予約していたレンタカーを借り、最初の目的地に向かいます。
【おばけ坂】
10分程で「おばけ坂」に到着。多くの学生が集まっていました。なんでも合宿で久米島に来ていて、おばけ坂でダッシュ競争をしているのだそう。お化け坂の入口には標識と説明看板が立っていました。 ここから道の先を見ると完全に下り坂に見えます。 実際は緩やかな上り坂になっていて、坂の先に見える車のあたりで車を停めてギアをニュートラルに入れてブレーキを離すと坂を登っていくのが判ります。我々の場合は坂を下り終えた所でニュートラルに入れた途端に下ってきた坂を後ろ向きに上り始めました。これは坂道錯視(縦断勾配錯視)と呼ばれる錯覚が生み出す現象で、道路際の木々が斜めに生えていることや、 周囲の地形・坂の勾配の具合などが組み合わさって下り坂のように見えて実は上り坂に見えるんだそう。実際に車を降りて歩いてみると写真奥から手前に歩くと前のめりになる間隔がありました。勾配はさほどではないものの、坂道になっていることが判りました。次に「具志川城跡」を目指します。
【具志川城趾】
おばけ坂から5分程で具志川城趾に到着。道の脇に車が数台停められるスペースがありました。
碑のすぐ横に具志川城跡の全体像を描いた案内板が立っていました。
案内板には「海岸に突き出た石灰岩の独立した台地に築かれたグスク」と書かれています。久米島はかつて火山島だったことから安山岩や玄武岩といった火成岩が多く存在します。また、沖縄の島々と同じように琉球石灰岩層が隆起したところも見られ、沖縄県内でも珍しい地質を有しています。
少し登ったところに「トートー石」と呼ばれる石が置かれています。周りには琉球石灰岩が積み上げられた城壁が聳えていますが、この石は安山岩のように見えます。
少し登ったところにグスクの入口がありました。
入口の横に説明書きがありました。
現在は階段部分が取り外されているようです。
グスクの中はかなり広く、崖になっているので立ち入り禁止のロープが張り巡らされていました。
のぞき込んでみると少し離れたところに「ミーフガー」が見えました。
【ミーフガー】
具志川城趾から海に下っていくとミーフガーが見えてきます。すぐそばまで車で行くことができます。
右側は玄武岩、左側は琉球石灰岩のようです。二つの岩がもたれかかるように合わさっていて隙間ができています。
ミーフガーの左側には波に浸食された琉球石灰岩と思われる正に奇岩と呼ぶにふさわしい岩がありました。
【比屋定バンタ】
今日は「久米島紬の里ユイマール館」までの予定にしていたのですが、閉館時間が迫ってきたのでユイマール館に向かいました。ミーフガーからユイマール館に向かう中間地点に「比屋定バンタ」の展望台がありました。「バンタ」は崖という意味だそうで、確かに崖の上に作られた展望台になっていました。
曇り空であまり遠くは見えませんでしたが、海の中に伸びる「はての浜」が見えています。
はての浜の白い砂浜が見えます。
展望台に方位図が示されていました。はての浜の先に渡名喜島があって、その先に沖縄本島というロケーションです。
【久米島紬の里ユイマール館】
この資料館は久米島紬の製法や製品を展示してあるだけでなく、宮古島にあった資料館のように織子の育成や体験もできるようになっています。資料館前の庭には染料に使う様々な植物が植えられていました。
草臥れたので一日目のツアーはここで切り上げ、車で20分程のイーフビーチにあるホテルに向かいました。
ホテルにチェックインし、フロントでお薦めのお店を紹介していただきました。散歩がてらお薦めのお店を見て回りましたが、日曜の夜だったからかほとんどの店が閉まっていました。開いていた「南島食楽園」にお邪魔し、ビールともずくの天ぷらで夕食を始めました。
車海老の塩焼き(家内用)などを頼んでビール2杯を飲んでホテルに戻りました。