「ヨーヨー・マ バッハプロジェクト 沖縄公演」を聴きにいきました。
当初、2020年3月28日(土)の開催が予定されていたのですが、コロナ禍の影響で2020年11月16日(月)に延期されたものの開催に至らず、再延期で2021年10月17日(日)、再々延期で2021年11月3日(水祝)の開催となりました。会場も沖縄コンベンションセンターから新しくできた沖縄アリーナに変わりました。
開場時間の30分ほど前に開場に着いた時には既に多くの方が集まっていて長い行列ができていました。
2020年3月のチケットを持っている場合は張り出されているチェック表から新しい座席を調べるようアナウンスされていました。新しい座席をチケットの裏に書いて列に並び、座席に着いたのは開演15分前。にもかかわらず会場はガラガラの状態でした。
ステージには椅子が一脚とマイクが二本セッティングされています。ステージ後方には大型モニターが設置され、デモ映像が流れていました。
全景はこんな感じ。
結局、開演時間になっても観客を収容することができず、開演時間を30分過ぎた17時にヨーヨー・マがステージに登場して演奏が始まりました。
さすがに素晴らしい演奏で、運指やボーイングの様子も大型スクリーンに映し出されましたので、繊細な指遣いを見ることができました。軽やかな指遣いから産み出される音は優しく、力強く、多彩な表情を見せてくれました。
バッハの無伴奏チェロ組曲はチェロ独奏用の6曲からなる組曲で2時間を超える大作ですが、開演前あった休憩なしとのアナウンスどおり休憩なしでアンコールの「Song of the Birds」を含めた7曲弾ききりました。2時間20分に及ぶ圧巻のステージでした。驚きと感動のコンサートでした。
翌日の沖縄タイムズに記事が掲載されていました。
バッハプロジェクトのFacebookに当日の写真が掲載されていました。
如何にスクリーンが巨大だったかが判ります。
正面からのアップ。
バッハプロジェクトはクラウドファンディングからスタートしました。
世界最高のチェリストのひとりと称されるヨーヨー・マ。彼にとってバッハの「無伴奏チェロ組曲」は幼少期から続くチェロ人生を共にしてきた特別な楽曲です。バッハプロジェクトはこの楽曲を2年間、世界各地36箇所で、ひとりで演奏するというプロジェクトです。日本では、今回の沖縄公演が唯一の公演となります。この旅は、彼にとって音楽活動の集大成であるだけでなく、人間同士の対話の可能性を考えるためのものでもあります。そのため、他の国では、例えばアメリカ-メキシコの国境の壁の前のような、世界中の象徴的な場所で演奏されてきました。
通底するテーマは、#culture connects us。「文化は、橋を作る。壁ではなく」。文化が、いかに私たちの想像力を膨らませ、より良い未来をつくっていくことに役立てられるか。それを探究するための、対話、そして協働のシリーズなのです。
文化ーーそれは、私たちが自分自身を表現し、互いを理解するための手段なのですがーーは、強い社会を築くために重要な役割を果たす、と信じています。私の願いは、バッハの音楽を使って、私たちの文化についてのより大きな対話を始めていくということなのです。(ヨーヨー・マ)
これまでの開催地
2018年8月のデンバー公演を皮切りに、現在26公演を行ってきました(2020年1月現在)。最終的には36公演を完遂する予定です。
ジャカルタ、クライストチャーチ、メルボルン、シドニー、西安、ソウル、ベイルート、アテネ、シカゴ、ウィーン、バルセロナ、コロンビア、チリ、リマ、テキサス、メキシコシティ、サン・ファン、プエルトリコ、ムンバイ、モントリオール、ワシントン、カリフォルニア、マサチューセッツ、ライプツィッヒ、ヤングスタウン、デンバー
【当初のフライヤー】
ヨーヨー・マは1955年10月生まれなので同い年です。Wikipediaによると同じく1955年生まれのスティーブ・ジョブズとも親交があり、ジョブズの追悼式で演奏したそうです。