トックリキワタ

散歩がてらショッピングセンターに買い物に行った帰りに新都心公園を通りかかるとトックリキワタの実が割れて綿が飛び出していました。

樹高20mに達する落葉高木である。若い木の樹皮は緑色で、幹に鋭いトゲが密に生える。成木は樹皮が褐色に変わり、幹がその名前が示すように、トックリ状に膨らんでくる。また幹のトゲは古くなると落下する。はじめからトゲの無い系統もある。枝は3本ずつ放射状にほぼ水平に張り出す。葉は、長めの葉柄から5〜7枚の小葉が出ている掌状複葉(しょうじょうふくよう)であり、葉の縁は鋸切のようにギザギザである。花は濃いピンク色で基部は淡い黄色、まれに白色であり、径は12〜15cmほどである。赤紫色の系統もある。雌蕊は花柱を囲む短い仮雄ずい塔と、その上に伸びる雌ずい筒の上縁にある。花は落葉後に、樹冠いっぱいに咲く。原産の南アメリカでは乾季の末に開花する。実は楕円形で長さ10cm程度、表皮は緑色、熟すとひび割れ実の中に詰まっている綿が飛び出す。カポックなどパンヤ科の他の種類と同様に実の中には綿に包まれた多数(200個前後)の種子がある。種子の表面は黒褐色である。
トックリキワタを日本で最初に栽培したのは、当時まだアメリカ軍の軍政下にあった沖縄である。琉球政府の農業技術者であった天野鉄夫が、1964年、沖縄県民が多数移住したボリビアのオキナワ移住地で開かれたボリビア移住10周年記念式典に参加した際に、ボリビアから種子を持ち帰ったことによる。帰国後、天野の自宅で種子から苗木を育て、1970年に初めて開花に成功させた[2]。その後、沖縄県の各地に植樹された。沖縄への導入の経緯から「トックリキワタ」を「南米ざくら」などと呼び、花の観賞樹木として親しまれている。沖縄では10月下旬〜12月上旬に花が咲く。沖縄では結実することは困難であるが、挿し木・取り木・接ぎ木など人為的な方法で繁殖させるのが一般的である。

幹は徳利のように膨らんでいて、実が弾けて綿に包まれた種が風に乗って飛んでいく不思議な植物です。トックリ(徳利)+キ(木)+ワタ(綿)という名前もこの実が弾けた状態を見なければ意味が判らないだろうと思います。

綿を手に取るとこんな感じ。

駐車場には沢山の綿が落ちていました。