9時のフェリー出航までの時間に昨日行きそびれた「神の岩座」に行ってみることにしました。7時30分に朝食を済ませて宿を出発。

少し空が曇っています。雨が降らなければ良いのですが…

民宿の前に伊是名オリジナルのマンホール蓋がありました。
Googleマップを頼りに「神の岩座」を目指しました。近くまで来ているのに昨日の「逆田」のように道が見つかりません。ポイントと思われる場所の少し先に駐車場があったので、車を駐車場に停めて歩いてみることにしました。すると逆方向ではあるものの登りの階段がありました。伊是名森林公園展望台に向かう階段の可能性があるので登ってみることにしました。しばらく登っていくと開けたところに行きつきました。

南を見ると屋那覇島が見えました。

東には伊是名城趾がシルエットになって見えています。

展望台を下りて付近を歩いてみることにしました。すると「神の岩座」があるあたりで車道の脇に石畳のようなものが見えました。下草が少なくなっているので入り口かもしれないと思い、入ってみると階段が見えました。先ほどの展望台と同じ可能性が高いのでダメ元で階段を進んでみることにしました。しばらく歩くと開けた場所があり、そこから海側に岩が見えました。すぐそばに入り口らしき道があり、ようやく「神の岩座」に到着しました。

大きな岩が露出しています。神が座るための石と名付けられたのも判るような気がします。

大きな岩に向かって狭い道が通じています。両側は崖です。

家内と見比べると岩座の大きさが判ると思います。もう少し先までいけるのですが、岩の割れ目の手前で記念撮影をしました。

折角なのでとT良専務に記念撮影をお願いしました。高いところは苦手なので早々に降りました。

岩座から南を眺めると陸ギタラの先に屋那覇島が見えています。
目的を果たすことができたので宿に帰ってチェックアウトを済ませ、レンタカーも返却しました。
運天港に戻るフェリーは9時に仲田港を出港します。岸壁には別れを惜しんで紙テープをもつ人達が。

民宿も遠ざかっていきます。

多様性に富んだ島でした。お世話になりました。

【伊是名島の地質】
今回の伊是名島訪問で巡った場所をGoogleマップにプロットしました。黄色い箇所が立ち寄った場所です。

Googleマップを見ると島中に貯水池があり、細いながらも川が流れていることが判ります。

上の写真はGoogle Earthで見た伊是名島です。島中に田んぼや畑があることが判ります。この小さな島でこれだけの農地を潤す水が得られているのは驚きです。
以下に地質総合センターが作成した地質図を掲載します。また通商産業省工業技術院地質調査所が平成12年10月に発行した「伊平屋島及び伊是名島地域の地質」には伊是名島について以下のように記されています。
伊是名島の中央山地の北東には沖積層が発達する千原(せんばる)低地があって,島内最大の農耕地となっている。
同山地の西側には勢理客(じっ ちゃく)と伊是名の集落が広がる平地部がある。
伊是名島北端から北へ約2km の沖合いに位置する具志川島は、ほぼ東西に約2km にわたって伸びる島であって、東半分は標高17.9m に及ぶ先第三系よりなる丘で占められている。先第三系は西端や中央部南岸にも露出する。
伊是名島南端の沖合い約1.5km に浮かぶ屋那覇島は、具志川島とほぼ同様な面積をもつ。その南部を東西に走る部分と北部に標高5m 強の平らな丘陵が認められ、その間に砂地が広がる。丘陵地は新期の琉球石灰岩で構成されるが、糸満崎の南岸には先第三系チャートの露頭がある。

論文にあるように島の南側はほぼチャート(茶色)、低くなっているところは礫や砂や泥で(白)構成されています。南側に岩山と海岸の岩場が多いのはこうしたチャート層が陸地から海にかけて分布しているためなのでしょう。琉球石灰岩は西側の一部にしか見られませんので、一般的な沖縄のイメージとは異なった風景になるのは当然でしょう。大小様々な断層も複雑な地形を生み出す役割を担っていると思われます。
地質図に引かれたE・F、G・Hの断面図は以下のとおりです。

メンナー山はチャート、その他はほぼ砂岩で構成されていることが判ります。

Hは陸ギタラ、海ギタラに一致します。見るとチジン山から海の中までチャート層が続いていることが判ります。
色分けされた地質の内訳は以下の通りです。
