今日の配信は12月1日(日)に日経ホールで開催された「第八十八回大手町落語会」です。
演目は以下のとおりです。
【開口一番】
柳亭市馬の弟子で前座の市助の「まんじゅう怖い」で幕開けです。入門三年目らしく話しぶりがまだ堅い印象です。
【一席目】
一席目は柳亭信楽の「俺の夢」。
幕府を立ち上げるのが夢という創作落語。少し無理のある設定のように感じます。
【二席目】
二席目は三遊亭わん丈の「壺算」。
焼き物屋の番頭をだまして二荷の水瓶を一荷の水瓶の値段で買ってしまう。3月に真打ちに昇進したこともあってか勢いのある噺ぶりでした。
【第三席】
三席目は柳家権太楼の「言い訳座頭」。
借金で首が回らなくなった甚兵衛の借金を一円の報酬で座頭の富の市に踏み倒して貰う。富の市の悪知恵で煙に巻かれる貸主とのやり取りが絶妙です。
【第四席】
仲入をはさんで第四席は林家正蔵の「蛸坊主」。
旅の僧四人連れが上野の小料理屋に入って精進料理を注文し、食べ終わって料理屋の主人に汁の出汁は何で取ったのかと聞く。主人が鰹節と答えたところで精進料理に魚を使うとは何事かと難癖をつけてたかろうとする。それを見た高僧に池に投げ込まれて懲らしめられるという噺。初めて聴く噺でした。
【第五席】
トリは柳家さん喬の「芝浜」。
さすが人情話のさん喬、実に聴きごたえのある芝浜でした。サゲは「また夢になるといけねえ」とする噺家が多い中、「また夢になったらどうすんだよ」と優しく終えています。心を入れ替えた勝さんの優しさが良く判る演出でした。
当日配られたパンフレットは以下のとおり。